
📍シチュエーション
慌ただしい一日だった。そんな中で、サード(店長・セカンドに次ぐ3番手の役職)を任せているスタッフの言葉遣いに、少し気になる部分があるのに気づいた。丁寧語のつもりが微妙に崩れていたり、語尾がくだけすぎていたりする場面が何度かあった。本人に悪気があるわけではなく、忙しさの中で自然と出てしまっている様子だった。
サードは日頃から周囲への気配りができ、後輩からの信頼も厚い存在だ。だからこそ、指摘の仕方を間違えると、本人のプライドを傷つけたり、必要以上に萎縮させてしまったりするのではないかという迷いがあった。忙しい最中に軽く流すのは簡単だが、それでは改善につながらない。
❌よくあるNG対応
- 忙しさを理由に、その場では何も言わず後回しにする
- 他のスタッフの前で、具体例を挙げずに「言葉遣いに気をつけて」とだけ伝える
- 信頼している相手だからこそ、遠慮して指摘そのものを避けてしまう
✅店長(SM)目線の推奨対応
指摘は他のスタッフがいない場面で、具体的な場面を挙げて行うようにしている。「さっきの、〇〇という言い方だったけど、△△の方が丁寧に聞こえるよ」というように、いつ・どの言葉が・どう聞こえたかをセットで伝える。抽象的な「気をつけて」ではなく、具体的な言い換え例を添えることが、相手にとって受け取りやすい指摘になる。
加えて、指摘の前に「いつも丁寧に接客してくれているのは分かっている」という前置きを添えることで、否定ではなく調整のための指摘だと伝わりやすくなる。
💡一歩進んだ視点
信頼している相手への指摘ほど、伝える側にも遠慮が生まれる。しかしその遠慮が、結果的に相手の成長の機会を奪ってしまうこともある。カーネギーは、相手の良い面を先に認めたうえで指摘を行うことで、相手が防衛的にならずに話を聞けると説いている。
NLP的には、指摘の対象を「その人自身」ではなく「その場面での言葉の選び方」に限定することが重要とされる。「あなたの言葉遣いが悪い」ではなく、「あの場面のあの言葉が、こう聞こえた」と伝えることで、人格への批判ではなく、行動への具体的なフィードバックとして届く。この区別が、角を立てずに改善を促す鍵になると感じている。
🌟まとめ
- 指摘は具体的な場面と言葉を挙げて、他のスタッフがいない場で行う
- 良い面を先に認めたうえで、調整のための指摘だと伝える
- 人格ではなく、その場面の言葉の選び方に指摘の対象を絞る