genba-note|接客現場のどう対応する?ノート

接客業のための「どう対応する?」実用ノート

イレギュラーが起きた時、自分が入るか任せるか

 

📍 シチュエーション

週次の振り返りを見返していて、二週続けて同じことを書いているのに気づいた。「イレギュラー対応で事務時間が消えた」。

内容は毎回違う。機材が止まった日もあれば、急な欠勤の日も、他店からの応援依頼が入った日もある。共通していたのは、そのたびに自分が現場へ入っていることだった。

入る理由はいつも正当だ。自分が入れば早い。任せると教える時間がかかる。今日は特に忙しいから、今日だけは自分が入った方がいい。そう判断している。

でも二週続けて同じ結果になっているなら、それは「今日だけ」ではない。判断のクセの方だ。

❌ よくあるNG対応

  1. 「今回は特別だった」で毎回処理する。特別が続いている時点で、それは通常運転になっている
  2. 逆に全部任せる方に振る。イレギュラーは判断が要る場面なので、丸投げすれば事故になる
  3. 忙しさが落ち着いてから考える、と後回しにする。落ち着いた日には問題が消えているので、結局考えないまま次が来る

✅ 店長(SM)目線の推奨対応

迷う原因は、その場で判断しようとしていることにある。だから判断を事前に済ませておく。

基準は一つだけでいい。復旧に判断が要るか、要らないか

判断が要らない作業なら、忙しくても任せる。むしろ忙しい時こそ任せた方がいい。手順が決まっている作業を店長が抱えるのは、いちばんもったいない時間の使い方だ。

判断が要る場面——業者を呼ぶか、営業を続けるか、どこまで止めるか——は自分が入る。ここは経験と権限の両方が要るので、任せると本人が困る。

そして三つ目。判断が要らないのに任せられない作業が出てきたら、それは手順が言語化されていないということだ。イレギュラーが終わったあとに、その手順を紙にしておく。次から任せられる作業が一つ増える。

この基準で二週間分を数え直してみた。イレギュラーは全部で七件。うち、本当に判断が要ったのは二件だけだった。機材の修理を呼ぶかどうかと、他店応援の可否。残りの五件は、手順が決まっている作業を「自分がやった方が早い」だけの理由で引き取っていた。

早さを取ると、翌週も同じ場面で自分が入ることになる。

💡 一歩進んだ視点

『7つの習慣』に「刃を研ぐ」という習慣がある。目の前の作業に追われて、自分の能力や仕組みを整える時間を取らないと、いずれ切れ味が落ちるという話だ。

イレギュラーのたびに自分が入るのは、まさに刃を研がずに切り続けている状態だと思う。今日は切れる。明日も切れる。でも手順を紙にする時間だけは、永遠に取れない。

厄介なのは、この状態が「よく働いている」ように見えることだ。実際に現場は回っているし、本人も動いている。だから週次で振り返るまで気づかない。二週連続で同じ課題が並んで、初めて構造の問題だと分かる。

🌟 まとめ

  • 判断が要らない作業は、忙しくても任せる。忙しい時こそ任せる
  • 判断が要る場面だけ自分が入る。数えてみたら七件中二件だけだった
  • 任せられない作業が出たら、終わったあとに手順を紙にする。次から一つ減る