
📍シチュエーション
あるスタッフの意欲が明らかに落ちているのを感じた時期があった。以前は自分から動いていた場面でも指示待ちになり、返事は変わらなくても表情が乏しくなり、休憩時間の雑談にも加わらなくなっていた。抱えていたスタッフ間の問題については共有を終え、次月目標の共有もひと通り済ませていたが、それだけでは本人の意欲までは戻らなかった。
やるべきことを伝え、情報も共有した。それでも意欲が上向かないとなると、こちらの伝え方や関わり方そのものを見直す必要があると感じた。振り返ると、意欲低下のサインは「指示待ちになる」「表情が乏しくなる」「雑談に加わらなくなる」という順で表れていたのに、忙しさを理由にどれも見過ごしていた。
❌よくあるNG対応
- 「目標もタスクも伝えたのだから、あとは本人次第」と突き放してしまう
- 意欲の低下を怠けや甘えと決めつけて指摘してしまう
- 「指示待ち」「表情が乏しい」といった初期サインに気づいても、忙しさを理由に様子見のまま放置する
✅店長(SM)目線の推奨対応
タスクや目標を伝えるのと、意欲を引き出すのは別のアプローチが必要だと考え直した。まず、指示待ちや表情の変化といったサインに気づいた段階で、様子見にせずその日のうちに声をかけるようにしている。「最近、少し元気がないように見えるけど、大丈夫?」と、評価や指導の対象としてではなく、素直に聞くことから始めた。原因を決めつけず、本人の言葉で状況を話してもらう時間を作る。
そのうえで、これまでの頑張りや実績を具体的に振り返り、「あなたのこういう動きに助けられている」と伝えた。目標やタスクの共有だけでは触れられない、本人の存在そのものへの承認を意識的に加えるようにした。
💡一歩進んだ視点
意欲の低下は、能力や情報の不足ではなく、承認不足が原因であることが多いと感じている。カーネギーは、人は誰しも重要な存在でありたいという欲求を持っていると説いている。タスクと目標だけを伝え続けると、本人は「作業をこなす人」としてしか扱われていないと感じてしまうことがある。
NLPで言う「ラポール」の視点からも、指導や情報共有の前に、まず関係性の土台を整えることが欠かせない。目標を共有する場と、本人の状態に寄り添う場を分けて用意したことで、少しずつではあるが、本人の表情にも変化が見え始めている。
🌟まとめ
- タスクや目標の共有と、意欲を引き出す関わりは別のアプローチで考える
- 原因を決めつけず、まず本人の言葉で状況を話してもらう
- 具体的な実績を挙げて、存在そのものへの承認を伝える