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接客業のための「どう対応する?」実用ノート

新人をバラバラに入れていませんか|同期を同時に入れると育つ3つの理由

 

 

【番外編】

先日、以前一緒に働いていたスタッフに「暇な時にでも読んでみて」とこのブログを渡しました。今日、その人がヘルプに来てくれて、「読みました」と声をかけてくれました。うれしかったので、今日は番外編として少しだけ個人的な話を書きます。とはいえ思い出話で終わっても仕方がないので、その人たちから学んだ「使える話」を一つ置いていきます。

🎯 結論

新人の採用は、欠員が出るたびに1人ずつ入れるより、同じ時期に2〜3人まとめて入れた方が育ちます。理由は3つ。互いに復習し合うようになること、自分の位置が分かって不安が減ること、そして研修する側の工数が単純に減ること。人がいないから1人採る、という反射を一度止めてみてください。

🔍 なぜそうなるのか

以前の店舗に、ほぼ同じ時期に入ってきた3人がいました。面白いのは、この3人は面接日程すらバラバラだったということです。示し合わせて一緒に応募したわけでもなく、うち1人は知人の紹介がきっかけだったと記憶しています。つまり、こちらが意図して同期を作ったわけではありません。偶然そうなっただけです。

その3人が研修中に何をしていたか。店の外で、研修の内容を復習し合っていました。「あの手順こうだったよね」「昨日教わったやつ、もう一回やってみよう」と、こちらが指示していない場所で確認し合っていたと後から聞きました。誰かがリーダー役を買って出たわけでもありません。自然にそうなっていました。

新人研修の場面でも、3人で団結して他の新人を巻き込みながら盛り上げてくれました。教わる側だった人間が、いつの間にか場を作る側に回っていたわけです。そして今、3人ともよくヘルプに来てくれます。そのうちの1人は、肩書こそ与えていませんが、実質バイトリーダーと呼べる働きをしてくれています。

1人で入った新人には、この構造が作れません。復習の相手も、比べる相手もいないからです。

🛠 やってみてほしい3つのこと

① 採用のタイミングを寄せる

欠員が出た瞬間に1人補充する、という反射をやめます。1〜2週間ずらして2人同時にスタートさせられないかを先に考えてみてください。

やってみると、シフトに穴が空く期間が数日伸びる代わりに、3ヶ月後の戦力が明確に変わります。1人ずつ入れた新人は、こちらが教えた分しか育ちません。同期がいる新人は、こちらが見ていない時間にも育ちます。

② 研修は「同じ場面を一緒に見せる」設計にする

同時期に入れても、シフトが完全に別なら効果は半減します。最初の数回だけでいいので、2人が同じ時間帯に立つ日を意図的に作ってください

ポイントは、片方に教えている場面をもう片方に見せることです。教わる側は「自分だけができていないわけではない」と分かります。教える側は同じ説明を2回する必要がなくなります。忙しい時間帯にこれができるかどうかは、想像以上に大きい差になります。

③ 性格を揃えようとしない

ここが一番言いたいところです。先ほどの3人、性格はまったく似ていません。思ったことを気を使いながらもきちんと言葉にするタイプ、感じたことを自分の中にため込むタイプ、細かいことにあまり興味を示さないタイプ。バラバラです。

それでも噛み合ったのは、向いている方向が同じだったからです。仕事を楽しむこと、店を良くすること。この2つだけが揃っていれば、性格の違いはぶつかり合うのではなく補い合う形になります。

採用面接で「うちに合いそうな人」を探すと、つい似たタイプばかりを選んでしまいます。揃えるべきは性格ではなく、向く方向です。

⚠️ うまくいかない時

同期を同時に入れて起きやすい失敗が2つあります。

  1. 同期同士が固まり、既存スタッフと分断される。対策は単純で、シフトで意図的に引き離す時期を作ることです。最初の1ヶ月は一緒に、それ以降は別々に組みます。ずっと一緒だと、その2人だけの小さな店ができてしまいます。
  2. 比べられることが劣等感に変わる。片方の吸収が明らかに早い時に起きます。この時にやってはいけないのが、遅い方に「〇〇さんはもうできてるよ」と言うこと。代わりに、遅い方が先にできるようになった項目を探して、そこを先に任せます。得意な場面が1つあれば、比較は競争ではなく分担になります。

🌟 まとめ

  • 新人は1人ずつではなく、同時期に複数入れた方が育つ
  • 同期がいる新人は、こちらが見ていない時間にも育つ
  • 揃えるべきは性格ではなく、向いている方向

この記事は、いつもより30分遅い時間に投稿しています。理由は書きません。分かる人には分かると思うので。

読んでくれてありがとう。これからもよろしくお願いします。

(近いうちに、こうした考え方がどこの現場で生まれたのかをたどる連載を始める予定です。)