
📍 シチュエーション
近隣に競合店ができてから、常連だったお客様の何人かが足を運ぶ頻度を落としているのに気づいた日があった。売上データを見ても、明らかに落ち込みが出ている時間帯がある。焼成のタイミングを調整し、目玉商品が焼き上がる時間帯を競合店とずらすなど対策を打ってはいたが、それだけでお客様が戻ってくるとは限らない。
スタッフにも競合の存在は伝わっていて、「あちらの方が新しくて綺麗だから仕方ない」という空気が漂い始めていた。設備や新しさで張り合おうとしても、こちらにできることには限りがある。何で対抗するかを、スタッフと一緒に考え直す必要があった。
❌ よくあるNG対応
- 「新しい競合には敵わない」と諦めムードのまま業務を続ける
- 値下げやセールなど、価格面の対抗策だけに頼ってしまう
- 競合の話題を避け、スタッフの不安や焦りを放置する
✅ 店長(SM)目線の推奨対応
設備や新しさで勝てない部分は認めた上で、接客の質という土俵で勝負する方針をスタッフに伝えた。具体的には「名前は覚えなくていいので、来店回数が多い方には一言添える」「焼き上がりの時間を、聞かれる前にこちらから伝える」など、競合にはまだ真似されにくい、人が介在する接客の強みを言語化して共有した。
「接客を頑張ろう」ではなく、「来店回数が多い方には一言添える」という行動レベルまで落とし込むことで、スタッフも何をすればいいか迷わずに動けるようになった。
💡 一歩進んだ視点
競合の存在は、スタッフの士気を下げる要因にもなり得る。だからこそ、「敵わない部分」と「まだ勝てる部分」を分けて伝えることを意識した。全てを否定されたと感じさせず、戦える場所を示すことが、諦めムードを払拭する鍵になる。
カーネギーは、相手に希望を持たせる伝え方の重要性を説いている。「新しい競合にどう対抗するか」ではなく、「うちにしかできない接客とは何か」という問いに変えるだけで、スタッフの表情が前向きに変わった。7つの習慣で言う「影響の輪」に集中する考え方にも近く、コントロールできない設備の新しさではなく、コントロールできる接客の質に意識を向けたことが、結果的にチームの動きを変えたのだと思う。
🌟 まとめ
- 敵わない部分と、まだ勝てる部分を分けて考える
- 接客の強みは行動レベルまで具体化してスタッフと共有する
- コントロールできることに意識を向けると、チームの空気が変わる